「貧血だと冷え症ってひどくなったりする?」
お客様より質問をいただきました!
外はめっきり寒く手足もホント冷えますね〜。
お客様も冷え性で少し悩まされているそう。
そこで今日は
冷え性と貧血は関係あるのか?
について考えてみたいと思います。
今回も医学論文を掘りまくってます。
いつものように2行でまとめていますので参考にしてくださいね。
冷え性とは
冷え性について簡単に説明しますね。
冷え性とは手先や足先の温度が下がって温まりにくくなっている状態のことです。
冬に見られることが多いように思われがちですが夏でも同じような症状は見られます。
寒いわけではないけど手足が冷たく感じたり厚着をしても冷えが治らない場合などは冷え性の可能性が考えられます。
では本題
貧血だと冷え性はひどくなるでしょうか?
冬に手足が冷えるとつらいです。
関係あるならこれをきっかけに貧血も改善したい!
はたしてどうなのでしょうか?
結論はズバリ、
●貧血だと冷え性はひどくなる(関係あり!)
●貧血だと手先や足先で熱が作られにくい
です。
少し説明しますね。
冷え性の原因
冷え性が起こる原因はいくつかありますが貧血と関係するところとしては
●手先や足先に十分な量の血液が流れていない
●そもそも血液中の酸素が少ない
があります。
手先や足先の細胞で熱を作るためには酸素や脂肪などのエネルギー源をそこまで運ぶ必要があります。
酸素を運ぶのは血液中のヘモグロビンのお仕事です。
手先や足先にどれだけ多くのヘモグロビン(酸素)を届けられるかが冷え性に大きく関わってきます。
ではそれぞれ説明していきますね。
①手先や足先に十分な量の血液が流れていない
人のカラダは気温が変化しても体温を一定に保とうとします。
気温が低い場合は体温を上げようとし気温が高い場合は体温を下げようとします。
この性質をもった生き物を恒温動物(こうおんどうぶつ)と呼びます。
犬やにわとりなども恒温動物です。
人が寒いと感じたとき脳から体温を上げるように指令が出ます。
すると血管を縮め血液をあまり流さないようにしてカラダの表面から熱を逃がさないようにします。
特に寒い日は体温を保つためにカラダの中心部に血液をためるようになります。
するとさらに手先や足先には血液が流れにくくなり酸素が運ばれなくなります。
そして熱を作れずに冷えを感じることとなります。
【参考ブログ(信憑度:B+)】
『手足の冷え(冷え症)の原因』
(第一三共ヘルスケア/年度不詳)
<記事のまとめ>
・寒さを感じると脳の自律神経から体温を一定に保つよう指令が出される。血管を縮めて血液の流れを抑え体内の熱を外に逃がしにくくする。
・特に寒いときはからだの中心部に血液を集めて体温を維持する。そのため手先や足先には血液が行き渡りにくくなる。
②そもそも血液中の酸素が少ない
まず貧血について。
貧血とは血液中の酸素が少なくなっている状態のことです。
血液中で酸素とくっついているのはヘモグロビンです。
ヘモグロビンは鉄分とタンパク質でできています。
貧血は鉄分やタンパク質の不足、多量の出血などによりヘモグロビンが少なくなっている状態をいいます。
手先や足先で熱を作るためには酸素が必要です。
貧血の方はヘモグロビンが少ないのでそもそも手先や足先に運ばれる酸素が少ないのです。
すると細胞で十分な熱を作ることができず冷えを感じることとなります。
実際に冷え性の方とそうではない方へのアンケート調査からも貧血の方には冷え性が多く関連性があるとの結果が出ています。
【参考ブログ(信憑度:B+)】
『冷え症[冷え性]にも関係する鉄分不足!』
(温活フーズ/年度不詳)
<記事のまとめ>
・鉄分が不足するとヘモグロビンの合成が低下し貧血を起こす。貧血になると全身に十分な酸素が行き渡らなくなる。
・体のすみずみまで酸素が届かないと細胞で熱を生み出す力が弱くなり冷えの原因になる。
【参考論文(信憑度:A-)】
『女子大学生における冷え症と身体状況および生活環境との関連』
(大和孝子 先生ほか 中村学園大学栄養科学部栄養科学科/2002年)
<論文のまとめ>
・冷え症に悩む人の割合と冷え症の成因を明らかにするためアンケート調査を実施。
・調査結果より貧血症状を訴える者は冷え症群に有意に多く30%近く存在していた。
まとめ
今回は貧血と冷え性の関係についてお話ししました。
貧血ではカラダ中の細胞に十分な酸素が運べないため手先や足先で十分な熱を作ることができず冷えを感じやすくなります。
冷え性はつかれや寝不足にもつながります。
貧血にならないカラダ作りを心がけ冷え性もあわせて撲滅しましょう!
今日からできる正しい知識を2つ!まとめます。
●入浴や運動で血行をよくしましょう
(ぬるま湯、適度な運動が効果的です)
●栄養素のバランスの良い食事を摂りましょう
(普段からの栄養摂取が大事です)
正しい知識で貧血を撲滅しましょう!