「妊娠したときは貧血でとにかく大変だった!」
昔の子供の写真をニコニコ見てたんですが突然そんな話になりました。
私の妻は普段から貧血がひどかったんです。
現在は少しずつ良くなってきました。
当時の私に少しでも貧血の知識があればちょっとは助けられたのにって思います。
でも妊娠中と貧血にどういった関係があるのでしょうか?
そこで今日は、
妊娠中は貧血になりやすくなってしまうのか?
について考えてみたいと思います。
今回もいつものように医学論文を掘りまくり2行でまとめていますのでぜひ参考にしてください。
妊娠すると貧血になりやすい?その理由は?
まず貧血について簡単に説明しますね。
貧血とはカラダ中の細胞に十分な酸素を運ぶことができない状態のことです。
カラダ中に酸素を運ぶのは血液中の赤血球(ヘモグロビン)のお仕事です。
何らかの原因でヘモグロビンが減ってしまうと貧血につながります。
貧血になる主な要因は
・ヘモグロビンを作る材料が足りない
・過剰に出血している
・ヘモグロビンを作るスピードが遅くなっている
・ヘモグロビンが壊れてしまっている
です。
では妊娠すると貧血になりやすくなるのでしょうか?
その要因はいったい何でしょうか?
今回もおどろきの結果だったのでしょうか!?
結論はズバリ
●妊娠すると貧血になりやすくなる!
●妊娠中の貧血は主にヘモグロビンを作る鉄分が足りないことで起こる!
です。
少し説明しますね。
妊娠中に貧血になりやすくなる理由はいくつかあります。
①妊娠中は1日に必要な鉄分量が40%増える
妊娠中に起こる貧血のほとんどは鉄分が足りなくなることによるものです。
カラダ中に酸素を運ぶのはヘモグロビンのお仕事です。
ヘモグロビンは鉄分とタンパク質でできていますので
●鉄分が足りない
↓
●ヘモグロビンが作れなくなる
↓
●十分な酸素がカラダ中に運べなくなる
となり貧血につながってしまいます。
ではなぜ鉄分が足りなくなってしまうのでしょうか?
それはおなかの赤ちゃんにも鉄分をあげるからです。
そのため妊娠中は必要な鉄分の量が妊娠前より多くなります。
妊娠中1日に必要な鉄分の量はおよそ16mgです。
(妊娠前は10mg)
なんと妊娠前より40%も多く必要なんです!
【参考ブログ(信憑度:B+)】
『妊娠中に起こりやすい病気』
(山王クリニック(産婦人科)/年度不詳)
<記事のまとめ>
・妊娠中に起こる貧血はほとんどが鉄欠乏性貧血
・妊娠中はおなかの中の赤ちゃんに鉄分をあげるため貧血になりやすくなる。
②食事で十分な鉄分を取れていない
妊娠すると必要な鉄分の量が多くなります。
妊娠中の女性が鉄分をどのくらい取れているのか調べた結果によるとおよそ6mgしか取れていないそうです。
(1日に必要とされる鉄分は16mg)
この理由として
・栄養価よりもおいしさを重視する方が多い
・つわりで十分に食事を取れない
などがあります。
妊娠中に鉄分が不足してしまうと赤ちゃんに影響する可能性もあります。
妊娠中に貧血とならないよう普段から気をつけましょう。
【参考論文(信憑度:A-)】
『平成30年国民健康・栄養調査報告』
(厚生労働省/2018年)
<論文のまとめ>
・食品を選択する際に重視する点について20歳以上の方に調査を実施。
・重視する点として最も多かったのは「おいしさ」で77.4%。「栄養価」については54.5%に留まっている。(女性へのアンケート結果)
貧血の改善で普段からやっておきたいこと
妊娠中の貧血の主な原因は鉄分が足りないことです。
鉄分はカラダで作ることは出来ません。
またすぐにカラダに十分な鉄分を補充することも出来ません。
鉄分を入れた食事に変えても貧血の改善が見られるまでには数ヶ月かかってしまいます。
専門家も妊娠前の貧血改善を呼びかけています。
普段から鉄分を意識した食事を摂るようにしましょう!
【参考ブログ(信憑度:B+)】
『妊活女子は隠れ貧血注意 健診で4割以上、早産リスク』
(山本佳奈先生(内科医)ときわ会常磐病院)/2018年)
<記事のまとめ>
・貧血の改善に関し鉄剤を飲み始めてヘモグロビンの値が正常化するには2~4カ月かかる。
・貧血の改善は少なくとも妊娠の6カ月前には始めるようにしたい。
まとめ
今回は妊娠と貧血の関係についてお話ししました。
妊娠すると赤ちゃんに鉄分をあげるため貧血になりやすくなります。
妊娠中に鉄分が不足してしまうと赤ちゃんに影響する可能性もあります。
貧血気味の方は普段の生活から改善に取り組みましょう。
今日からできる正しい知識を2つ!まとめます。
●普段から貧血改善に取り組みましょう
(妊娠してからの貧血改善では間に合いません)
●鉄分を意識した食事を摂りましょう
(鉄分はカラダでは作られません)
正しい知識で貧血を撲滅しましょう!