「飲み物に入っている氷って食べたくなる時ありません?」
突然ですがみなさんアイスコーヒーやアイスティーなどに入っている氷を食べたくなることってありませんか?
友人と喫茶店で話していたとき友人がアイスコーヒーを飲み終えた後に氷を食べていました。
今日は少し暖かいとはいえ季節は冬。
「少し寒いけど食べたくなっちゃうんだよね〜」だそうです。
分かりますよ、私もジュースの氷とか食べたくなります。
そういえば貧血の人は氷を食べたくなるって聞いたことがあるような。
そこで今日は
氷を食べたくなることと貧血は関係あるのか?
について考えてみたいと思います。
今回も医学論文を掘りまくってみました。
分かりやすく2行でまとめていますのでぜひ参考にしてください。
冬に冷たいものを飲んでいるとこっちまで寒くなりそうwってよく言われます。
あたたかい飲み物も好きですがゴクゴク飲みたいときには冷たいものを選びます。
「冬に冷たいものを飲むか?」の意識調査によると冷たいものを飲むと回答した方が半分以上となりました。
暖かい部屋で冷たいものをゴクゴク飲むのもちょっとした幸せなのかもしれませんね。
キンキンに冷えたお酒もとてもおいしいですよ^^
【参考ブログ(信憑度:B+)】
『寒くないの!? 冬でも冷たいものを「ゴクゴク」いきたい人たち』
(しらべぇ編集部/2017年)
<記事のまとめ>
・全国の20~60代の男女1,354名を対象に「冬でも冷たいものを飲むか」意識調査を実施。
・「冬でも冷たいものを飲む」派は過半数の61.4%。
では本題。
氷を食べたくなることと貧血は関係あるのでしょうか?
そうだとするとなぜそのようなことが起こるのか?
気になります。
結論はズバリ、
●氷を食べたくなることと貧血は関係あり!
●氷を食べたくなる氷食症(ひょうしょくしょう)は鉄欠乏症貧血(てつけつぼうしょうひんけつ)の方に多い。
です。
少し説明しますね。
氷を食べたくなる氷食症(ひょうしょくしょう)
氷を食べたくなる症状(氷食症)は鉄欠乏性貧血の方に多く見られます。
鉄欠乏症貧血とは何かを説明しますね。
血液中にはヘモグロビンという酸素を運ぶカートがあります。
このヘモグロビンは鉄分とタンパク質でできています。
ヘモグロビンを作る鉄分が足りなくなるとヘモグロビンが作れなくなり十分な酸素をカラダ中の細胞に運べなくなります。
これが鉄欠乏症貧血です。
氷食症で鉄欠乏症貧血を疑うことについては内科診断学の教科書にも書かれています。
【参考ブログ(信憑度:B+)】
『第35回 氷をバリバリかじる人は病気?』
(中尾篤典先生 岡山大学医学部 救急医学/2017年)
<記事のまとめ>
・氷食症は鉄欠乏性貧血の患者さんに高い確率でみられる症状。
・氷食症と貧血については実際に内科診断学の教科書にも書いてあり貧血の中でも鉄欠乏性貧血にのみみられる。
氷食症と鉄欠乏症貧血に関する実際の調査で
・鉄欠乏症貧血と診断された33名のうち23名が氷食症であったこと
・鉄剤を摂ることで氷食症の症状が良くなったこと
から鉄欠乏症貧血が氷食症の原因になっているとしています。
【参考論文(信憑度:A-)】
『鉄欠乏と異食症の関係』
(河上智美先生ら 日本歯科大学生命歯学部/2011年)
<論文のまとめ>
・鉄欠乏性貧血と診断された33名のうち23名が氷食症と診断。
・鉄剤の服薬を始めると速やかに異食症が改善されたことなどから鉄欠乏が異食症の原因になっていると考えられた。
氷食症が起きる理由
鉄欠乏症貧血の方に氷食症が起きる理由については現段階ではっきりとわかっておりません。
・貧血にともなう口の中の炎症を抑えようとするため
・氷をかむことで脳の血流を増やしている
などさまざまな説がありますが現段階ではどれも確実ではありません。
【参考ブログ(信憑度:B+)】
『第35回 氷をバリバリかじる人は病気?』
(中尾篤典先生 岡山大学医学部 救急医学/2017年)
<記事のまとめ>
・氷食症が起きる理由については明確なメカニズムはわかっていない。
・発生理由の推測として貧血に伴う口腔内の炎症抑制や氷を噛むことで脳血流を増加させているなどがある。
まとめ
今回は氷が食べたくなることと貧血の関係についてお話しました。
氷が食べたくなる氷食症は鉄欠乏症貧血の方に多く見られその場合鉄分を取ることで治る症状です。
普段の生活で氷を食べすぎているなと感じる方は貧血の可能性がありますので気にかけてみてください。
では今日からできる正しい知識を2つ!まとめます。
●氷の食べ過ぎを感じる方は貧血を疑いましょう
(氷食症は鉄欠乏症貧血の方に多い症状です)
●栄養素のバランスの良い食事を摂りましょう
(普段からの栄養摂取が大事です)
正しい知識で貧血を撲滅しましょう!