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立ちくらみと貧血の関係を科学的に解説。起立性低血圧とは?

2021.01.12

  • ヘモグロビン
  • 立ちくらみ
  • 貧血
  • 起立性低血圧

 

「ごめん立ちくらみがっ。ちょっとだけ待って」

 

そんな経験がある人も少なくないのではないでしょうか?

 

 

急に立ったら立ちくらみがしてフラッとなってしまったイメージ

 

 

友人と食事に行ったとき席を立ったとたん友人が立ちくらみに。

 

座り直して少し話していたのですが「立ちくらみって貧血だと起こりやすくなる?」って質問されました。

 

立ちくらみって低血圧のイメージがありますがはたして!?

 

そこで今日は、

 

貧血だと立ちくらみは起こりやすくなるのか?

 

について考えてみたいと思います。

 

今回も医学論文を掘りまくってみました。

 

いつものように2行でまとめていますのでぜひ参考にしてください。

 

 

ノートと万年筆

 

 

立ちくらみはなぜ起こる?

 

立ちくらみは医学の分野では起立性低血圧(きりつせいていけつあつ)と呼ばれています。

 

立ちくらみは急に立つなど姿勢を変えることで脳に送られる血液の量が少なくなるため起こります。

 

つまり「脳の低血圧」なんです。

 

●急に立ち上がる

●重力によって血液が下半身にたまる

●心臓に戻ってくる血液が少なくなる

●頭部側へ送る血液が少なくなる

 

立ちくらみは動きによるものですので血圧が正常な方でも起こります。

 

 

【参考ブログ(信憑度:B+)】
『血圧とめまい』
(白戸勝医師 白戸耳鼻咽喉科めまいクリニック/年度不詳)

 

<記事のまとめ>
・急に立ち上がることによって血圧が低下し立ちくらみを起こすことがある。これを起立性低血圧という。

 

・急に立ち上がると重力により血液が下半身にたまり、心臓に戻ってくる血液が減少する。

 

 

遠くを眺める子供

 

 

 

立ちくらみは貧血だと起こりやすいのか?

 

では本題!

 

立ちくらみは貧血だと起こりやすいのか?

 

それとも全く関係ないのでしょうか?

 

立ちくらみは大ケガにつながることもあります。

 

答えがとても気になります。

 

 

図書館で本を選ぶ女性

 

 

結論はズバリ

 

●貧血だと立ちくらみが起こりやすくなる

 

●立ちくらみは脳が酸欠状態になることで起こる

 

です。

 

少し説明しますね。

 

立ちくらみは急に立つことで頭へ送る血液が少なくなり脳が酸欠状態になることで起こります

 

 

座って頭を押さえる男性

 

 

カラダへ酸素を運ぶのは血液中のヘモグロビンのお仕事です。

 

低血圧の方は血液の流れが弱いですので姿勢を変える際などに脳内の血液の量つまり酸素の量が少なくなりやすいのです。

 

●急に立ち上がる

●脳へ送る血液の量が少なくなる

●ヘモグロビンの量が足りない

●脳へ十分な酸素が送れない

 

となり立ちくらみが起こります。

 

 

 

 

では貧血の方の場合はどうなるでしょうか?

 

貧血とは血液の酸欠です。

 

血液中のヘモグロビンの量がそもそも少ないのです。

 

ですので姿勢を変えた場合など脳へ送る血液の量が少なくなったときに酸欠の影響が大きく出ることになります。

 

貧血の方も低血圧の方と同じように脳内の酸素の量が少なくなりやすいのです。

 

 

【参考論文(信憑度:A-)】
『起立性低血圧』
(河野律子医師ら 産業医科大学病院循環器内科/2011年)

 

<論文のまとめ>
・立位後のふらつきやめまいなどの症状は、一過性の脳血管への血流低下によって引き起こされる

 

・それらの症状は必ずしも毎回の体位変換によって再現性よく観察されるものではない。

 

 

脳などの模型

 

 

 

立ちくらみを起こりにくくするには?

 

立ちくらみは普段から気をつけることで防ぐこともできます。

 

気をつけたい点を3つ書きますのでぜひ参考にしてください。

 

 

①貧血を治す

 

貧血の方はしっかり治していきましょう。

 

1日3食、鉄分、タンパク質、ビタミン、葉酸を摂ることを心がけ適度な運動も行うようにしましょう。

 

 

②急に体勢を変えない

 

体勢を急に変えると血液の流れをさまたげ立ちくらみが起こることがあります。

 

立ち上がる時などはゆっくり動作するようにしましょう。

 

 

③水分をしっかり摂る

 

カラダから水分が足りなくなると血液中の水分も減ってしまいます。

 

こまめに水分をしっかり取りましょう。

 

 

【参考ブログ(信憑度:B+)】
『失神や転倒の危険性も!「立ちくらみ」の防ぎ方』
(長野文昭医師 ながの内科クリニック/2014年)

 

<記事のまとめ>
・立ちくらみが起こる主な原因として、自律神経失調症、低血圧、貧血、薬の副作用が挙げられる。

 

・危険な転倒事故を起こさないために普段の生活の中で予防や改善に努めることが大切。

 

 

 

山頂で腕を広げる男性

 

 

まとめ

 

貧血だと立ちくらみが起こりやすくなるのかについてお話ししました。

 

立ちくらみは頭の血流が悪くなった場合に脳へ十分な酸素が送れないことで起こります。

 

貧血の場合は血液が酸欠状態であるためその影響が出やすく立ちくらみが起こりやすいと言えます。

 

立ちくらみは大ケガにつながることもあります。

 

普段の生活から十分に気をつけましょう。

 

 

栄養バランスの良い食事

 

 

今日からできる正しい知識を2つ!まとめます。

 

●貧血を防ぐためバランスの良い食事を取りましょう
(貧血だと立ちくらみが起こりやすくなります)

 

●急に体勢を変えず落ち着いて行動しましょう
(ゆっくり体勢を変えることで立ちくらみを防ぐことができます)

 

正しい知識で貧血を撲滅しましょう!

 

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