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【原因と解消】睡眠不足で太る原因はストレスではなかった!

2021.06.14

  • インスリン
  • ホルモン
  • 睡眠

 

「寝不足だと太りやすくなる」

 

という話を耳にしました。

 

睡眠時間が短いと太りやすくなるなんて本当でしょうか?

 

今回は「睡眠不足と肥満の関係」について考えてみたいとおもいます。

 

今回も医学論文をしっかり読んで、調査してきました!

 

2行でまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。

 

寝不足が原因で太ってしまったことに悩む女性のイメージ

 

日本人の平均睡眠時間

 

まず、日本人の平均睡眠時間はどれくらいなんでしょうか?

 

株式会社フジ医療器さんが、20歳以上の全国の男女6,457名を対象に「第8回 睡眠に関する調査」を実施しています。

 

この調査を見てみると、

 

8時間睡眠 11.1%

7時間睡眠 28.2%

6時間睡眠 35.7%

5時間以下睡眠 22.7%

 

という結果でした。

 

日本人の平均睡眠時間と肥満の関係についてインターネットで検索している女性のイメージ

 

私たちにとって理想の睡眠時間は7~8時間です。

 

アンケート調査でわかるように、7〜8時間の睡眠を取れている人は39.3%と、理想の睡眠時間を確保することが難しいことがうかがえます。

 

 

【参考ブログ(信憑性:B+)】

『全国6,457名に「第8回 睡眠に関する調査」を実施「睡眠への不満」は94.8%』

(株式会社フジ医療器/2021)

 

<記事のまとめ>

・睡眠と健康をテーマに20歳以上の全国の男女6,457名を対象とした睡眠に関する調査を実施

・理想の睡眠時間は8時間に対し、平日の平均睡眠時間は6時間

 

 

夜になっても眠たくなくて睡眠不足になってしまう月夜のイメージ

 

では本題、

 

睡眠時間が短いと太ってしまうのでしょうか。

気になるその理由とは?太らないためにはどうすればいいのか?

 

結論からお伝えしますね!

 

⚫︎睡眠不足の人は7時間睡眠の人と比べて太りやすい

 

⚫︎ 太りにくいカラダづくりは血糖値を上げないこと

 

それでは順番に説明しますね。

 

睡眠時間が6時間以下ということが原因で太ってしまった犬のイメージ

 

 

睡眠時間が短いと何が問題なのか

 

先に答えをお伝えすると、睡眠時間が短いと太ってしまう理由は「インスリンの効果が弱まるから」です。

 

どういうことか?説明しますね。

 

わたしたちがカラダを動かしたり、頭を働かせたりするには、糖(エネルギー源)が必要です。

 

毎日の食事から糖を摂って、血液に乗せてカラダ中に循環させています。

 

糖がどれだけ血液中に含まれているかを表したものが「血糖値(けっとうち)」です。

 

糖がどれだけ血液中に含まれているかを表した血糖値のイメージ

 

そして食後に上がった血糖値を下げるために「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンが分泌されるおかげで、血糖値を平常値に戻すことができます。

 

しかし、睡眠不足の人はインスリンの効き目を悪くしてまうんです。

 

効き目が悪いと、いつものインスリンの量では血糖値を平常値に戻せませんので、大量のインスリンをつくる必要があります。

 

大量のインスリンをつくると何が問題なのでしょうか?

 

インスリンの働きは血糖値を下げる以外にこんなものがあります。

 

血糖値を下げる、糖を脂肪にという働きインスリン

 

このように「糖を脂肪に変える」はたらきをします。

 

つまり、インスリンを出せば出すほど太りやすいということです。

 

睡眠不足の人は血糖値を下げるために大量のインスリンを作ってしまい、そのせいで脂肪がついて太ってしまうということです。

 

それと同じで、睡眠不足の人はしっかり寝ている人に比べてインスリンを大量に分泌しないと血糖値を下げることができなくなるんです。

 

 

【参考記事(信憑度:A-)】

『糖代謝における睡眠の重要性』

(後藤伸子/慶應義塾大学保健管理センター/2019年)

 

<論文のまとめ>

・睡眠障害によって耐糖能は悪化する。健康な人が一晩、睡眠時間を8時間から4時間に短縮するだけでインスリン抵抗性を引き起こす。

 

・睡眠時間は7~8時間で最も死亡率が低くなっていた。

 

 

【参考記事(信憑度:A-)】

『肥満症と睡眠障害』

(大井 元晴,陳 和夫/大阪回生病院睡眠医療センター/2011年)

 

<論文のまとめ>

・短時間睡眠と体重増加、また高血圧、糖尿病、メタボリック症候群などとの関連を示すデータが蓄積されつつある

 

・睡眠時間7~8時間が健康リスクは低く、睡眠時間が長くなっても短くなってもリスクが増加する。

 

 

夜になっても眠たくならず、日中に居眠りしてしまう男性のイメージ

 

 

睡眠不足の他にも!太りやすい習慣とは?

 

睡眠不足が太りやすいカラダをつくってしまうということが分かりました。

 

太りたくないのならまず睡眠時間をしっかり確保することが大切です。

 

ここからは睡眠不足以外の、実は太る原因となるNG習慣TOP2を紹介します!

 

太りやすい習慣をメモする人の画像

 

①朝昼兼用の食事

 

「朝ごはんを食べずお昼ご飯をしっかり食べる」

 

これもインスリンが大量に分泌されるので太りやすいです。

 

インスリンが出るのは血糖値を下げるためです。血糖値が高ければ高いほど下げるためのインスリンの量も増えます。

 

一度の食事で一気に食べてしまうと血糖値が急上昇してしまいます。

 

摂取カロリーがおなじでも、朝食と昼食、2回に分けて食べると血糖値が上昇しにくくインスリンの分泌も抑えられますよ。

 

朝昼兼用で太りやすくなってしまう食事のイメージ

 

②果物を食べ過ぎている

 

果物はカラダにいいイメージがあるので、いくら食べても太らないと勘違いしている人がいます。

 

実は果物は糖質がすごく高い食材です。

 

糖質にはいくつか種類があり、血糖値を上げやすいものとそうでないものがあります。その中で果物は「単糖類」に分類されます。

 

単糖類、二糖類、多糖類の食材をまとめた画像

 

単糖類というのはとてもシンプルな構造で、カラダの中で吸収するための手間がないぶん吸収されるスピードが早いんです。

 

吸収が早いということは、「血液中の糖になりやすい=血糖値を上げやすい」ということ。

 

食べ過ぎには注意して下さい。

 

しっかり睡眠時間をとったおかげで肥満になりにくくなった女性のイメージ

 

 

まとめ

 

睡眠不足で太りやすくなるのには、肥満ホルモンと呼ばれるインスリンが関係していました。

 

睡眠不足や血糖値を上げやすい食事習慣によって、インスリンを分泌させることがないように意識してみてください。

 

最後に今日からできる正しい知識を2つ!まとめます。

 

⚫︎睡眠時間は7~8時間とることが理想です

(短くなればなるほどカラダに負担がかかります)

 

⚫︎血糖値を上げない生活習慣を意識しましょう

(インスリンが分泌される原因になってしまいます)

カテゴリー 睡眠についての論文を分析
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